も く じ |
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1.マーチンとは? 2.損益分岐点の比較 3.マーチンの問題点 |
どうも、アスタリスクです。
今回は、皆さんもよく耳にする、マーチンについて記載していきたいと思います。
1.マーチンとは?
💡負けたらbet額を倍々に増やしていく有名な手法。オンラインカジノでは「理論上は必ず勝つ」と言われているものですね。
それでは、例としてコイントスで考えてみましょう。コインを投げて表なら勝ちで賭け金が2倍に、裏なら負けで賭け金没収という単純なギャンブルを考えてみましょう。
負けるたびに前回betの倍額を倍額を賭ければ最強の手法だと思いませんか?
例えば、100円賭けて負けましたが、次に200円賭けて勝ちました。投資300円で400円回収できます。これを例えば5連敗まで増やしていくと、
100円/負⇒200円/負⇒400円/負⇒800円/負⇒1600円/負⇒3200円/勝
計算すると投資が6300円で、回収が6400円です。これ以上試行回数を増やしても必ず勝つことができます。
バイナリーオプションの場合、例えばハイローオーストラリアなら手数料があるため、単純な2倍にはならない為、このような単純な計算にはなりませんが、理論上は可能です。
果たして、マーチンとは「必勝法」となり得るのでしょうか?
結論から言うと、かなり厳しいと言えます。
2.損益分岐点の比較
💡投資をやる上で損益分岐点の計算は大切です!
ハイローオーストラリアの手数料を例に考えてみます。15分取引でのペイアウト率は1.85倍となるので1勝1負ではマイナスとなるため、勝つためには以下の様に計算ができます。
損益分岐点=利益が0になる点、この計算では投資1、回収1.85として損しないギリギリの勝率となります。
まず、損益分岐点を考えていきましょう。単純に利益が0になる点を考えれば良いので、分かりやすい1000円投資の場合で計算すると以下の様になります。
①利益×勝率ー損失×(1-勝率)=0
1000円投資で勝ち1850円回収(850円利益)、負け0円(1000円損失)として
②850×勝率ー1000×(1-勝率)=0 勝率=0.5405…=54.05%
つまり、勝率54.05%を越える手法があれば期待値がプラス(資産が増える)になります。では、マーチンの考え方では損益分岐点はどうなるでしょうか。一番簡単な「負け」➡「勝ち」という1マーチンのパターンは以下の様になります。まず、利益と損失の額を整理します。
利益が850円、損失が1000円と2178円となります。(100円損失後、2回分の投資額+850円回収できる投資額/2178×1.85=4029➡1000+2178=3178円投資、4029円回収、851円の利益)
①の式に当てはめると
850×勝率ー3180×(1-勝率)=0 勝率=0.7890…=78.90% です。
このように計算していくと、2マーチンの場合は90.31%、3マーチンの場合は92.39%が損益分岐点となります。マーチンの考え方は、最初に紹介した通り、理論上100%と考えると、期待値はプラスになります。ですが、あくまで「理論上」であり、実運用では問題があると考えています。
3.マーチンの問題点
💡資金と回収のバランスが悪い!超ハイリスク!
まず、相場の流れを予測せずにコインを投げて表裏を予想するギャンブルの様に適当にハイローを選んで投資していくと仮定します。以下の表の左側がそのギャンブルを行った場合の連敗率です。
連敗 | 負け率 | % | ベット額 | 総投資額 | 負け率 | % |
回数 | 0.5 | 0.3 | ||||
1 | 0.5 | 50 | 1000 | 1000 | 0.3 | 30 |
2 | 0.25 | 25 | 2177 | 3177 | 0.09 | 9 |
3 | 0.125 | 12.5 | 4738 | 7915 | 0.027 | 2.7 |
4 | 0.0625 | 6.25 | 10312 | 18227 | 0.0081 | 0.81 |
5 | 0.03125 | 3.125 | 22444 | 40671 | 0.00243 | 0.243 |
6 | 0.015625 | 1.5625 | 48849 | 89520 | 0.000729 | 0.0729 |
7 | 0.0078125 | 0.78125 | 106318 | 195838 | 0.0002187 | 0.02187 |
8 | 0.00390625 | 0.390625 | 231398 | 427236 | 0.00006561 | 0.006561 |
9 | 0.001953125 | 0.1953125 | 503631 | 930867 | 0.000019683 | 0.0019683 |
10 | 0.0009765625 | 0.09765625 | 1096138 | 2027005 | 0.0000059049 | 0.00059049 |
11 | 0.0004882812 | 0.048828125 | 2385712 | 4412717 | 0.0000017714 | 0.000177147 |
12 | 0.0002441406 | 0.0244140625 | 5192432 | 9605149 | 0.0000005314 | 0.0000531441 |
6連敗する可能性を見てみると1.5%となり、おおよそ100回に1回です。
これを多いと見るか少ないと見るかはトレードスタイルによりますが、この時の総投資額は89520円。7回目で勝つとして、トータル20万円程度の投資が必要です。そして利益は850円です。マーチン手法の考え方は、勝つまでやるというワンセットであり、連敗がかさむと850円のために20万円投資という状況になり得る訳です。
さらに、これを実現するためには手元に20万円なければ成り立ちません。つまり、100回に1回の連敗に備えて20万円の元手で1000円betからスタートをし、850円利益を得ればまた1000円に戻る必要があります。
では、ある程度勝率の高い手法と組み合わせたらどうでしょうか?
上記表の右側の部分が、勝率70%(負け30%)の結果になります。左側の表と比較すると、良くなったように見えますが、1%付近の確立で4連敗が考えられます。40000円程度まで必要額が下がりましたが、いつまでも850円を狙っている訳にもいきません。2000円betで同じことをしようと考えた場合、おおよそ倍額の元手が必要になります。
850円で40000円稼いでようやく2000円スタートが出来るようになります。マーチンは見た目上勝率がすごい「必勝法!」かもしれませんが、負けないことに赴きを置きすぎて、利益に繋げていくという観点では良いとは言えません。
そして、マーチンの損益分岐点計算は、計算した通り2マーチンでも90%台が必要になります。理論上勝率100%としたのは、資金が尽きる可能性を排除できない限り100%ではありません。
資金が尽きないように取引をしなければ、損益分岐点の高さからマイナス(下手すると1回で全損)の可能性があります。連敗している時ほど、熱くなってしまい、冷静なトレードができず手法も曇り、一気に全損という無謀なトレードにも繋がります。
ペイアウト率1.85倍で勝率54.05%が損益分岐点となる為、相場の流れを読んだ手法を用いて、適切な損益比率額での投資を行うことが資産の増加に繋がると私は思います。
負けないための投資ではなく、スキルや技術に裏打ちされた手法で勝てる投資を行っていけるように、頑張っていきましょう!
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